越境EC(海外販売)におすすめ!ShopifyとSTORESのサービス比較

越境EC(海外販売)におすすめなネットショップサービス、ShopifyとSTORESのサービス比較

この記事をアップしようとしたのは、1ヶ月半程前なのですが、最後の詰めを仕上げる前にもたもたしていたら、世の中こんな状態になってしまいまして、とても越境ECとか言ってる場合じゃないよという感じです・・・。
海外への発送も一部制限がかかっている現状ですが、永遠にこれが続くわけではないので、正常な状態に戻った時のご参考になるとは思いますので、よかったらお読みください。
早くパンデミックが治まって、世の中が安定しますように。


ネットショップを運営している会社や個人の方の中で、国内市場だけではなく、海外販売(越境EC)したい、という声は、年々高まってきています。
特に、インバウンドの増加とともに、日本国内で商品の良さを理解した外国人が、自国に戻ってからその商品を購入したい、という需要があることも大きな要素です。

また、小売店を介さないDtoC(Direct-to-Consumer、メーカー直販)で、販売を行う製造業者も増えており、大企業でなくとも、SNSやブログの活用で、注文を増やす中小企業さんもおられます。
そういった企業さんは、次には海外展開をと考えられることが多いです。

海外販売向けのECサイト(越境EC)を作るためには、言葉の壁や決済の問題、配送方法など、様々なことを考える必要がありますが、その壁を割と簡単に乗り越えられるECサイトサービスが存在しています。
今回は、初心者の方が簡単に始められやすい越境EC向けネットショップサービス、「Shopify(ショッピファイ)」と「STORES(ストアーズ)」のサービス比較をしたいと思います。

Shopify(ショッピファイ)、STORES(ストアーズ)のサービス比較

まずは、比較表をご覧ください。STORESについては、無料プランとスタンダードプランの2種類あります。

  STORES
(無料プラン)
STORES
(スタンダードプラン)
Shopify
(ベーシック)
初期費用 0円 0円 0円
月額費用 0円 1,980円 米ドル29$
商品数 無制限 無制限 無制限
決済手数料 5% 3.6% 日本のカード:3.4%
AMEX、海外のカード:3.9%
決済方法 クレジットカード
キャリア決済
銀行振込
コンビニ決済
翌月後払い
PayPal
楽天ペイ
クレジットカード
キャリア決済
銀行振込
コンビニ決済
翌月後払い
PayPal
楽天ペイ
代金引換
AmazonPay
クレジットカード
銀行振込
コンビニ払い
Shopify ペイメント
PayPal
Stripe
携帯キャリア決済
AmazonPay  など
独自ドメイン × 〇(外部ドメイン不可)
常時SSL利用 0円 0円 0円
無料テンプレート 48種類(レスポンシブ) 48種類(レスポンシブ) 8種類(レスポンシブ)
有料テンプレート 公式:100種類前後
非公式:1000種類以上
カスタマイズ パーツエディターモード編集
(HTML/CSS編集は不可)
パーツエディターモード編集
(HTML/CSS編集は不可)
HTML/CSS編集可能
ページ追加機能 ニュース機能 ニュース機能 フリーページ(制限なし)
その他の
無料機能
クーポン発行
メルマガ配信
Instagram販売連携
レビュー機能
納品書ダウンロード
CSV一括登録
英語サイト対応
海外発送対応 など
クーポン発行
メルマガ配信
Instagram販売連携
レビュー機能
納品書ダウンロード
CSV一括登録
英語サイト対応
海外発送対応
アクセス解析 など
クーポン発行
SNS連携(Facebook、Instagram)
レビュー機能
納品書ダウンロード
CSV一括登録
アクセス解析
海外発送対応
多通貨対応 など
(5種類まで。6種類以上は有料)

越境EC(海外販売)向け機能

多言語対応

STORESは、サイトの言語設定を変えるだけで、無料で英語サイトへ変更可能です。
ただし、表示を日本語か英語か二者択一で選ぶ必要があり、サイトの画面上で言語選択はできません。

Shopifyは、翻訳アプリを購入して、複数言語に対応します。サイトの画面上で顧客が自分で言語選択可能ですので、海外顧客がより商品を購入しやすいサイトとなります。

  多言語対応 月額料金

STORES(無料プラン)

英語サイトのみ 無料
STORES(スタンダード) 英語サイトのみ 無料

Shopify(ベーシック)

各国語に対応 有料
価格はアプリによる($17.5~)

決済方法

STORESは、海外発行のクレジットカードが利用できない場合があり、使用が推奨されていません。
海外顧客向けの決済は、Paypalを推奨しています。

Shopifyは、海外発行のクレジットカードの利用が可能です。
また、Paypal以外にStripeと、15か国のみですがShopifyペイメントも利用可能です。
Stripeは、決済画面への遷移がなく、Paypalよりも使い勝手がよいですし、他の決済サービスと連携するShopifyペイメントはさらに便利です。この点でもShopifyは、
海外からより商品を購入しやすいサイトとなっています。

  海外発行カード その他海外顧客向け決済

STORES(無料プラン)

利用不可の場合あり PayPal
STORES(スタンダード) 利用不可の場合あり PayPal

Shopify(ベーシック)

利用可能 PayPal
Stripe
Shopify ペイメント(15か国)

多通貨対応

STORESは、通貨は円での販売のみなので、海外の方がぱっと見て、自分の国内通貨でいくらなのかということが分かりにくいですね。
その点Shopifyでは、海外通貨での販売が可能です。多通貨アプリをいれることで、5種類までは無料で海外通貨での販売が可能です。それ以上だと有料にはなりますが、5種類入れれば、主要な通貨はOKですよね。

  多通貨対応 月額料金

STORES(無料プラン)

不可
STORES(スタンダード) 不可

Shopify(ベーシック)

可能 5種類まで無料
それ以上は有料

海外送料設定

STORESもShopifyも海外発送用に、国別、エリア毎の送料設定が可能です。

必要経費(決済手数料と月額料金)

決済手数料と月額料金比較

どのサービスも初期費用は無料です。
さらに、STORES(無料プラン)は、月額費用も無料です。ただし、商品が売れた際に発生する決済手数料は、月額有料のSTORES(スタンダードプラン)、Shopify(ベーシック)より割高になっています。

  決済手数料 月額料金

STORES(無料プラン)

5% 0円
STORES(スタンダード) 3.6% 1,980円

Shopify(ベーシック)

日本のカード:3.4%
AMEX、海外のカード:3.9%
米ドル29$

商品が売れた場合に発生する決済手数料と月額料金でのコスト比較

年間コスト計算は下記の式で計算できます。
(商品単価×決済手数料×月に売れた数+月額費用)×12

例えば、商品単価10,000円で、毎月30個売れた場合(月商30万円)の年間コストは、以下となります。

【STORES(無料プラン)】
(10,000×0.05)×30×12=180,000円

【STORES(スタンダード)】
{(10,000×0.036)×30+1,980}×12=153,360円

【Shopify(ベーシック)】(海外カードの場合)
{(10,000×0.039)×30+3,045}×12=176,940円(1$=105円として)

上の例で見ると、STORES(無料プラン)は月額料金0円ですが、決済手数料が高いため、年間コストでみると、STORES(スタンダード)よりコストがかかっています。
無料プランの場合、商品が売れなければ、経費はかかりませんが、売れれば売れるほど、コストがかかることになります。
ただECサイトをSTORESで作る場合、ボタン1つでプラン変更ができるので、最初は無料プランで始め、ある程度、安定した売り上げが出てきたら、スタンダードに切り替えるということが可能です。
Shopifyは、決済手数料はSTORES(スタンダード)と比較し、日本のカードなら安く、海外カードは高めとなっているので、国内販売+海外販売を行うなら、決済手数料の面ではSTORES(スタンダード)とあまり変わらないと思います。
ただし、月額利用料は、為替の変動にもよりますが、米ドル29$とSTORES(スタンダード)より多少割高です。

独自ドメイン

独自ドメイン対応

まず、STORES(無料プラン)は、独自ドメインが使用できません
STORES(スタンダードプラン)では、無料で独自ドメインが取得できますが、STORESの中でしか使用できず、外部のドメイン業者で取得したドメインの使用もできません。他のサービスからのドメイン移行や、逆に別のサービスへのドメイン移行ももちろんできません。
STORESの無料プランで始め、途中でスタンダードプランへの切り替えを行いたい場合は、独自ドメインに変更してもよいのですが、それまで行ってきたSEO対策を引き継ぐためのリダイレクト処理などができないので、注意が必要です。

Shopifyでは、自由に独自ドメインが利用可能で、外部のドメイン業者で取得したドメインも利用できます。

開業当初から集客対策を意識してやっていくのであれば、当初からの独自ドメインの取得が重要です
将来的に継続してお店を出す予定であれば、STORES(スタンダードプラン)かShopifyをおススメします。

デザインとカスタマイズ

無料、有料テンプレート比較

  無料テンプレート 有料テンプレート

STORES(無料プラン)

48種類(レスポンシブ)
STORES(スタンダード) 48種類(レスポンシブ)

Shopify(ベーシック)

8種類(レスポンシブ) 公式:100種類前後
非公式:1000種類以上

STORESは、簡単操作でシンプルなレイアウト

STORESは、レスポンシブに標準対応した無料テンプレートが48種類利用可能です。
カスタマイズは、HTML/CSSを使用しないパーツエディターモードで、レイアウトのパーツを好きな位置にドラッグ&ドロップしたり、背景色やレイアウトサイズなどの簡単な変更ができます。
初心者の方でも、シンプルですが、レスポンシブで見映えのするサイトが簡単に作成可能ですが、逆に、HTML/CSSを使って、レイアウトにこだわりたい場合は、物足りないかと思います。

デザイン性を求めるなら、Shopify

Shopifyは、8種類のレスポンシブテンプレートが利用可能です。
STORESと比較すると、数が少なく感じますが、どのテンプレートもSTORESや他の日本のカートサービスのテンプレートより、とてもデザイン性が高いのが特徴です。
どのテンプレートもカスタマイズしなくても、そのままお店に利用したいレベルで、さらにHTML/CSSを使用して、独自にカスタマイズすることも可能です。

集客対策について

集客の基本はサイト内コンテンツの充実

集客のためのSEO対策としては、基本はコンテンツの充実であり、商品説明を詳細まで丁寧に記述することや、商品ページ以外に情報発信のページを追加していくことが求められます。

Shopifyではフリーページ作成が可能ですので、特集ページやブログとしてページを追加していくことが可能です。
STORES(無料プラン、スタンダードプラン)では、ニュース機能として、ブログを発信することができます。

なお、SEO対策の基本設定であるタイトルとディスクリプション(要約)は、Shopifyではページ毎に設定可能ですが、STORESには設定機能がありません。

その他の集客機能

その他集客につながる機能として「クーポン発行」「メルマガ配信」「Instagram販売連携」「レビュー機能」については、各サービスで利用できます。
Shopifyでは、これに加えて、「Facebook連携」やお客とリアルタイムでやりとりできる「チャット機能(メッセージ)」が利用可能です。

本格的に海外販売(越境EC)をしたいなら、Shopify!

ここまで比較結果をみると、本格的に海外販売(越境EC)を始めたいなら、やはりShopifyですね。
とりあえずの英語サイトを作りたいという場合にはSTORESで十分ですが、英語圏に限らず、世界を相手に販路を広げたいという方には、Shopifyを是非お勧めします。

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